医療法人社団 誠友会 南部病院

住所 〒880-0916
宮崎市大字恒久891-14
電話番号 電話番号
0570-08-5353

救急の方の診察

救急の方は土日・祝祭日・夜間も随時診療致します。
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皮膚科


外科医 大藤雪路(S30年生まれ、末年の魚座。長崎の佐世保出身です)

H26年7月より、主に午前中は痛みの外来を、そして、午後は手術の麻酔を担当しています。手術麻酔に関しては、麻酔標榜医の資格を持つ外科の安作先生にもお願いして、外部の病院の手術麻酔の手伝いをする時もあります。

麻酔があるので、外来は午前中だけです。ご迷惑をおかけしますが、
ご了承ください。

痛みの治療については、普通の慢性疼痛を始め、がん性痛、
またそこから当然派生してくる緩和ケアもやっています。

私自身、リウマチで治療中ですし、帯状疱疹後神経痛も、坐骨神経痛も、肩こりも
経験していますので、患者さんの痛みはそれなりに理解できると考えています。

気になっていることがあれば、いつでもご相談ください。

麻酔について

麻酔というと、普通は、手術のときの痛みをとる手段と考える方が多いと思いますが、麻酔というのは、それはもちろんですが、他に、手術をする先生が手術をする場を提供するという大きな役目があります。

局所麻酔は、麻酔の薬を手術する場所及びその周囲に注射して、手術の痛みを取る一番簡単な手段です。しかし、脊椎麻酔・硬膜外麻酔となると、脊髄の周り(脳脊髄液が循環しています)や、脳脊髄液を取り囲む硬膜という膜の外、つまり硬膜外という場所に麻酔の薬液を投与して、いわゆる半身麻酔とか部分麻酔を行ない、痛みはもちろん、手術操作からの反射などを抑制し、かつ、腹腔内の作業をしやすくするために筋肉の緊張を取るなどの目的があります。次に全身麻酔というのは、患者さんの意識をとる(つまり、しっかりと眠る)ことで、手術操作からくる苦痛(ゆっくり息がしにくいとか、好きなように身体が動かせないとか、など)から患者さんを守ります。

簡単にいうと、麻酔はそんなものですが、何より、痛みや痛み及び手術操作からくる反射、血圧や呼吸状態をコントロールして、手術から患者さんを守る役割を果たしています。麻酔自体は、それだけでは(手術を目的としなければ)単純な負荷試験です。だから、手術しないのであれば、全く不要なものです。

しかし、手術をするからこそ、手術にともなうストレスから患者さんを守るために必要なのです。患者さんが、「手術を無事に終えて、無事に病室に帰る」、それが麻酔の大きな目標です。

ここ南部病院では、消化器外科の手術が多いため、基本的には、硬膜外麻酔と全身麻酔を組み合わせて麻酔管理を行なうことがほとんどですが、腹腔鏡下のソケイヘルニア根治術や腹腔鏡下の虫垂切除術などは全身麻酔だけで管理することもあります。ちなみに、硬膜外麻酔を併用した症例では、この硬膜外のチューブを利用して、術後の痛みの管理も行なっています。

痛みの外来

単純に言うと、何らかの侵害を受けて、身を守るためのサイン(信号)です。程度の差さえあれ、何らかの痛みを経験したことがないという人はいません。 痛みは、その原因によって、帯状疱疹後神経痛などに代表されるような神経因性疼痛、骨折とかケガにともなう侵害受容性疼痛、さらに心因性疼痛と大きく分けられます。でも、実際は微妙に重なりあう状況も多いです。ただ、痛みは他の人には把握できないことも多いため、周囲の人との温度差から苦しんでいる方は少なくありません。

普段の生活ができなくなったり、社会生活に障害をきたすような時は痛みの治療が必要です。
もちろん、痛みの原因がはっきりしていて、その治療を行なうことで痛みが無くなれば、痛み自体の治療は不要になります。が、原因がはっきりしなかったり、原因を治療できない場合は、痛み自体を治療する必要があります。痛みで苦しんでいる人は多いのです。そのためにこれは経験した人でないとわからない苦痛かもしれません。

慢性痛(非がん性痛)では命を脅かすことはありませんが、尚更、将来の不安も大きく、先の見えない状況に苦しむ人は多いのです。だから、痛みの治療で、少しでも普段の生活に戻れることは生きていく上で重要なことです。そのため、痛みの治療のゴールは痛み“0”ではなく、“生活の質を上げる”(例えば、よく眠れるようになる、食事が美味しく食べられる)ことになります。

がん性痛は、がんという大きな命に関わる病気をかかえ、命への不安と共に痛みにも苦しむことになります。当然、がんの治療にともなって、痛みの質や程度も変わってきます。手術などのがん治療で痛みが無くなることは期待できます。が、がんは治っても、痛みが残ることもあります。逆に、がんが進行していても、痛みがないこともあります。がんにともなう痛みの原因は、これも様々です。がん自体から来る痛み、がんの治療にともなっておこる身体の痛み、がんという病気からくる社会的・経済的・精神的な痛み、これらも痛みです。

もし、がんが進行して、痛みも強くなるのならがん性痛はなるべく痛みを“0”にして、痛みのない安楽な時間を提供することが目標になります。以前は、「がんが治らなくなってから、痛みの治療をする」という考えがありました。しかし、最近は医療者の意識も変化し、がんの治療とともに痛みの治療も開始するという考えが行き渡ってきました。がんと向き合って、治療をする上でも、なるべく痛みがないようにありたいものです。

緩和ケアについても、同じことです。緩和ケアというと、末期の状態での治療法としての言葉でしたが、これも痛みと同じように、がんの治療開始とともに同時進行するという考え方に変わってきました。緩和ケアというのは、痛みだけでなく、ほかの身体的苦痛や本人・家族の問題、経済的な、また社会的な問題をふまえて、少しでも患者さん・家族が有意義な時間を過ごせるようにお手伝いすることです。もちろん、がんが治療できない段階に入ったとしたら、そこからは、できるだけ苦痛を(いろんな意味での)とることしかできません。その際、いろんなやり方で、患者さん・家族が最期の良い時間を過ごすことができればと願っています。

いずれにしても、もし、自分や家族がそうだったらと考え、患者さんの立場になって、この仕事に携わることを目標にしています。

非がん性痛の患者さんには、より良い生活が戻ることを願って、がん性痛の患者さん、特にがんで終末を迎える方には、「悪いこともあったけど、幸せなこともあったな!いい人生だったな!」と思っていただけるように、人生の幕引きをわずかでもお手伝いできたら、私が幸せです。

八尋理事長から一言

2014年7月1日から麻酔専門医の大藤雪路先生が着任されました。南部病院が待ち望んでいた先生です。 自己紹介を兼ねて書かれた「麻酔について」「痛みの外来」を読んでお判りになるように、人情味豊かで情熱あふれる素敵な方です。 そして、雪路(ゆきぢ)と云う名前からイメージする通りの、ちっこくて可愛く、そしておしゃべり好きな一面もあります。 一度、雪路先生に会いに来ませんか(コレハヘンカ)。 八尋理事長

▶大藤 雪路【麻酔科】

S56年 宮崎医科大学医学部卒業
宮崎医科大学医学部附属病院
麻酔科教室入局
S59年 麻酔科標榜医
S62年 麻酔指導医
H22年 麻酔専門医
日本麻酔学会 日本臨床麻酔学会会員



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